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学級新聞の作り方ガイド

割り付け・見出し・リード文のコツと、授業での進め方

学級新聞や社会科新聞づくりは、「調べたことを、読む人に分かりやすく伝える」ための学習です。 ところが実際に取り組むと、だれに向けて何を伝えるのかがはっきりしないまま書き始めてしまい、 記事の中身が日記のようになる・紙面に文字が入りきらない・余白が大きく空くということが起こりがちです。 このページでは、新聞づくりの流れを「相手と目的 → 取材 → 割り付け → 本文 → 見出し → 推敲」の順に整理し、 それぞれの決め方とつまずきやすい点をまとめました。 末尾に、授業で使うときのちょっとした工夫も添えています。

解説で使っている「新聞メーカー」は、ブラウザですぐに使えます(無料・登録不要)

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1. 新聞づくりの全体の流れ

新聞づくりは、次の順番で進めると手戻りが少なくなります。 特に大事なのは、だれに何を伝える新聞かを最初に決めることと、 書き始める前に割り付けを決めることの2つです。

  1. だれに・何を伝えるかを決める:読む相手(クラスの友達、保護者、下級生、地域の人など)と、その人に一番伝えたいことを決めます。ここが決まると、記事の選び方も書き方も定まります。
  2. 取材・調べる:インタビュー、アンケート、観察、写真撮影、本やインターネットでの調べなど、複数の方法で材料を集めます。取材メモには「いつ・どこで・だれが・何を」と、話してくれた人の言葉をそのまま残しておきます。
  3. 集めた情報を整理して、記事を選ぶ:集めたメモを比べたり、似たものどうしでまとめたりして、「読む相手にとって知る価値があるか」を基準に、載せる記事を2〜4本に絞ります。この「比べる・分類する」作業が、伝えたいことをはっきりさせる中心の学習になります。
  4. 割り付けを決める:どの記事をどこに、どのくらいの大きさで置くかを決めます。
  5. リード文・本文と見出しを書く:割り付けで決めた文字数を目安に書きます。見出しを先に決めてから本文を書いても、本文を書いてから見出しをつけても、どちらでも構いません(3章参照)。
  6. 写真・図を入れる:説明の言葉(キャプション)も添えます。
  7. 読み返して直す(推敲):誤字だけでなく、「相手に伝わる言葉になっているか」「文体がそろっているか」「事実に間違いがないか」を確かめて直します。グループなら互いの記事を読み合います。
  8. 読み合う・振り返る:完成した新聞を交流し、伝わったところ・伝わりにくかったところを出し合います。次に作るときの改善点になります。

「記事を書いてから割り付ける」順番にすると、文字数が合わずに書き直しが発生します。 先に器(割り付け)を決めて、そこに入る量を目安に書くと、児童も見通しを持って進められます。 文字数はあくまで目安なので、埋めること自体が目的にならないよう、 「相手に何を伝えたいか」に折々立ち返らせると書きやすくなります。

グループで作る場合

3〜4人のグループで1人1記事を担当し、同じ紙面にまとめる形が進めやすい構成です。 テーマ決めと記事の選定はグループで話し合い、本文は各自で書き、書き上がったら互いに読んで助言し合います (新聞社でいう「編集会議」にあたります)。 この読み合いの場には先生も入り、事実の確認と、数字・人名などの細部のチェックを一緒に行うと精度が上がります。

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2. 割り付け(レイアウト)の決め方

割り付けとは、紙面を区切って「どこに何を置くか」を決めることです。 新聞らしい紙面にするための基本の考え方は次の4つです。

大事な記事ほど、上・大きく

読む人の目は紙面の右上から左下へ動きます。 一番伝えたい記事=トップ記事を右上に大きく置き、 そこから順に小さくしていくと、何が大事なのかが自然に伝わります。

見出しと写真は、その記事にくっつけて置く

見出しは本文のすぐ上(縦書きなら右)に、写真はその記事の枠の中か、すぐ隣に置きます。 見出しや写真が記事から離れると、どの記事のものか分からなくなります。 新聞メーカーでは枠ごとにまとまっているので自然に守られますが、手書きの場合は特に注意が必要です。

記事どうしは線で区切る

記事と記事の間に罫線を入れると、どこまでが一つの記事なのかがはっきりします。 線がないと、隣の記事の続きだと誤読されてしまいます。 また、縦書きで段を分ける場合、段と段の間の線は「ここで次の段へ折り返す」という目印にもなります。

紙面に変化をつける

同じ大きさの枠が並ぶだけだと単調になります。 大きい記事と小さい記事、縦長の写真と横長の写真など、大きさや向きに変化をつけると読みやすくなります。

記事の数と文字数の目安

記事を増やすほど、1記事あたりに書ける文字数は少なくなります。 学年や単元のねらいに合わせて、記事の数を決めるのが現実的です。

記事の数向いている場面1記事あたりの分量
2記事初めての新聞づくり、1つの出来事をじっくり伝えたいとき多め(1記事をじっくり書ける)
3記事中学年〜高学年の標準的な学級新聞、グループ制作ふつう
4記事高学年、行事のまとめなど話題が多いとき、4人グループ少なめ(要点を絞る力が必要)

写真を多く入れる割り付けを選ぶと、その分だけ文字数は減ります。

書くことに苦手意識がある児童には、文字数の少ない割り付けを選ばせる方法と、 リード文の型(いつ・どこで・だれが・何を)を示したり取材メモから文を組み立てる手順を示したりして 書ける量を増やす方法があります。 国語の単元として「書く力」をねらう場合は後者を先に、 行事のまとめや掲示物づくりのように完成させることを優先したい場合は前者を、と使い分けると無理がありません。

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3. 見出しの書き方

見出しは、記事の内容が一目で分かるようにする短い言葉です。 本文を読まなくても「何の話か」が伝わることが目標です。

見出しは「先に決める」「本文の後につける」のどちらでもよい

新聞社の資料では見出しを先に決めてから記事を書く進め方が紹介されることが多く、 教科書の指導計画では本文を書いてから見出しを整える流れが多く見られます。 これはどちらが正しいという話ではなく、流派の違いです。 先に決めると「この記事で何を伝えるか」がぶれにくく、 後につけると本文の中身に合った見出しになりやすい、という利点がそれぞれにあります。 児童の実態に合わせて選び、「先に決めた見出しは本文を書いたあとで見直す」 「後につける場合も、書く前に伝えたいことを一言で言えるようにしておく」と伝えておけば、 どちらの順でもうまくいきます。

10字前後でまとめる

目安は10字前後、長くても15字までです。 長い見出しは紙面に収まらず、読んでもらえません。 文にせず、言葉を短く切るのがコツです。

例
直したい例ぼくたちは運動会でリレーを一生けん命がんばりました
よい例リレー大逆転 白組が優勝

数字を入れると具体的になる

「たくさん集まりました」より「180キロ集まる」の方が、読む人に伝わります。 調べ学習の新聞では特に効果があります。

そで見出し(小見出し)で補う

大きな見出しだけでは説明しきれないときは、その脇に小さな見出しを添えます。 「いつ・どこで」などの補足はここに入れると、主見出しを短く保てます。

見出しの大きさは「声の大きさ」

新聞メーカーでは文字数に合わせて自動で調整されますが、手書きの場合、 見出しの大きさは「どのくらい強く伝えたいか」に合わせます。 トップ記事の見出しが一番大きく、以下順に小さく、が基本です。

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4. リード文と本文の書き方

リード文は「5W1H」を1〜2文で

リード文は記事の最初に置く要約です。 いつ・どこで・だれが・何を・なぜ・どのようにを、1〜2文にまとめます。 ここを読むだけで記事の骨格が分かるようにします。

例:「10月15日、校庭で運動会が開かれた。赤組と白組が競い、最終種目のリレーで白組が逆転優勝した。」

本文は「大事なことから先に」書く

作文では「はじめ・中・終わり」で出来事の順に書くことが多いですが、 新聞は結論を先に書きます。 結果 → 詳しい様子 → 取材した人の言葉や自分の考え、の順です。 こうすると、途中まで読んだ人にも要点が伝わります。 紙面に入りきらないときも、後ろの部分から短くしやすい構成です。

段落を短く切る

新聞の本文は、作文より段落を短くします。 1つの段落に1つのことを書き、3〜4文で改段落するくらいが目安です。 読む人が途中で休めるので、長い文章より読んでもらえます。

文体は「常体(だ・である)」でそろえる

新聞は「〜だ」「〜である」「〜した」の常体で書きます。 作文で慣れている「〜です」「〜ました」が混ざりやすいので、書き終えたら文末をそろえて読み返します。 文体の統一は、新聞づくりの単元で必ず扱う学習事項です。

事実・取材した人の言葉・自分の考えを書き分ける

新聞の中心は事実です。ただし、事実だけを並べるのではなく、 「事実」「取材した人の言葉」「書き手の考え」を区別して書くことが学習のねらいになります。

  • 事実:「リレーで白組が逆転した」
  • 取材した人の言葉:「『最後まであきらめなかった』と6年の〇〇さんは話した」(かぎかっこで入れると新聞らしくなります)
  • 書き手の考え:「練習の成果が出た結果だと考える」

社会科の調べ学習の新聞では、この「書き手の考え(考察)」が大切な部分になるので、 末尾に短く添えるだけでなく、1段落分の場所を確保します。 一方、「楽しかった」「がんばった」だけの感想が続くと日記になってしまうので、 感想は事実や理由とセットで書くよう促します。 高学年では「事実」と「感想・意見」を意識して区別することが学習内容になっているので、 色分けや記号で区別させる方法も有効です。

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5. 写真とキャプション

写真には必ずキャプション(説明の言葉)を添えます。 写真だけでは、何を写したものなのかが読む人に伝わらないためです。

  • 「何をしているところか」を一言で書き、必要なら場所を添える(例:バトンをつなぐ6年生=校庭で)
  • 記事の本文と同じことを繰り返さない
  • 人物が写っている写真は、校内掲示であっても、学校の写真掲載の取り決め(保護者の同意の範囲)を確認してから使う。学校の同意書は「校内掲示」「学校だより」「ホームページ」など用途ごとに可否が分かれていることが多いので、作った新聞をどこまで出すかを先に決めておく
  • 児童がタブレットで撮影する場合は、「撮ってよい場面・撮ってはいけない場面」を事前に確認しておく

写真は、記事の中で一番伝えたい場面を選びます。 引きの写真ばかりだと単調になるため、掲載の許可が取れている範囲で、 人の表情が分かる写真を1枚入れると紙面が生きます。 写真がない場合は、児童の描いた絵や図、グラフでも紙面は成り立ちます。

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6. 新聞メーカーで作る手順

当サイトで公開している新聞メーカーは、 ブラウザだけで新聞を作れる無料のWebアプリです。 インストールも会員登録も不要で、割り付けを選んで文字と写真を入れるだけで新聞のかたちになります。

  1. 「新しくつくる」を選ぶ
  2. レイアウトを選ぶ:記事の数と写真の枚数が異なる8種類から選べます。カードに入る文字数が表示されるので、書く量から逆算して選べます。
  3. 見出し・本文・写真を入れる:見出しは文字数に合わせて自動で大きさが調整されるため、枠からはみ出しません。写真はトリミングとズームで位置を調整できます。
  4. 印刷・保存する:そのまま印刷できるほか、PDF・PNGでの保存もできます。作りかけの状態は端末内に保存され、次の時間に続きから作れます。

割り付けの選び方(8種類)

レイアウト名とくちょう
大きなしゃしん・2きじ大きなしゃしんが目立つ、2きじのレイアウト
しゃしん3まいしゃしんが3まい入る、3きじのレイアウト
コラムつき3つのきじと、わくでかこったコラムが入るレイアウト
きほんきほんの、2きじのレイアウト
しゃしん4まいしゃしんが4まい入る、3きじのレイアウト
三だんうえ・なか・したの三だんにわけた、3きじのレイアウト
四つのへや紙めんを四つのへやにわけた、4きじのレイアウト
大きなしゃしん・3きじ大きなしゃしんが目立つ、3きじのレイアウト

「きほん」「三だん」「四つのへや」「大きなしゃしん・3きじ」は1マスが大きく、 少ない字数で紙面が埋まります。 初めて新聞をつくるとき、行事のまとめや掲示物づくりのように書く量よりも完成させることを優先したいとき、 また低学年で扱うときに向いています。 レイアウトを選ぶ画面ではカードごとに入る文字数が表示されるので、書く量から選ぶこともできます。

ブラウザですぐに使えます(無料・登録不要)

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横幅1024px以上の画面(パソコン、タブレットの横向き)でご利用ください。Chromebook・Windows・iPadで動作します。

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7. 単元・行事別の活用例

場面ねらいと進め方
国語「新聞を作ろう」 割り付け・見出し・リード文という新聞の構成そのものを学ぶ単元。「だれに・何を伝えるか」を決めるところから始め、まず既存の新聞を読んで構成を確かめ、その後に自分たちで作ると理解が深まります。
社会「学習のまとめ」 調べた内容を新聞形式でまとめます。事実と自分の考え(考察)を分けて書く練習になります。歴史新聞・都道府県新聞など。学習問題とつながった記事になっているかを、割り付けの段階で確認しておくのがコツです。
特別活動「修学旅行新聞」 修学旅行・宿泊学習など宿泊を伴う行事のまとめとして。事前に「だれに読んでもらう新聞か(下級生、保護者など)」を決めておくと、記事の選び方が定まります。写真が多く手元にあるため、写真の多い割り付けが向いています。班ごとに担当を分けると分担しやすくなります。
学級活動「学級新聞」 係活動として定期発行します。第1号は時間をかけて丁寧に作り、2号以降は前号の反省を生かして手早く作ると、続けやすくなります。同じ割り付けを使い回すと制作時間が短くなります。
家庭学習・自由研究 自主学習ノートのまとめや、夏休みの自由研究の発表用に。1枚で完結するため掲示にも向きます。

学年による扱いの違い

  • 低学年:写真や絵を中心に、短い説明を添える「絵新聞」から。見出し・リード文といった新聞の構成は求めません。
  • 中学年:見出し・リード文・「大事なことから先に」の構成を学ぶ中心の学年。事実と自分の考えを分けて書くことを意識させます。
  • 高学年:事実と感想・意見を区別して書く、複数の資料を比べて記事にする、読む相手に合わせて表現を選ぶ、といった一段上の課題に取り組めます。
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8. よくある質問

文字が入りきりません

まず、同じ内容を短い言葉で言い換えられないかを考えさせます (「〜ということがありました」→「〜した」、重なっている説明を1つにする、など)。 この「短く言い換える」作業が推敲の学習になります。 それでも入らない場合は、「大事なことから先に書く」構成にしてあれば、後ろの部分を短くしても要点は残ります。 最後の手段として、記事の数が少ない割り付けに変えます。

余白が大きく空いてしまいます

写真を大きくする、キャプションを足す、コラムを入れる、のいずれかで調整します。 文字の大きさを無理に変えると読みにくくなるため、先に要素を足す方向で考えます。

グループで作ると、書く量や速さに差が出ます

記事ごとに担当を分けるのが基本ですが、担当記事の大きさを児童に合わせて変える (トップ記事は書ける児童に、小さい記事や写真・キャプション担当を別の児童に)と、全員が紙面に関われます。 早く終わった児童には、友達の記事を読んで助言する役を任せます。

スマートフォンでも作れますか

新聞メーカーは横幅1024px以上の画面を前提にしているため、 スマートフォンでは編集できません。パソコン、またはタブレットを横向きにしてご利用ください。

作った新聞のデータはどこに保存されますか

使っている端末のブラウザ内に保存されます。サーバーには送信されません。 別の端末で続きを作る場合は、ファイルとして書き出して持ち運びます。

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9. 本アプリを活用するときのメモ

新聞づくりを授業で扱うときに、よりよく使うポイントです。

  • 「思考・判断・表現」は記事の中に現れるように計画しておく:この観点は、完成した新聞の中に児童の思考が現れていなければ見取れません。「自分の考え」を見取りたいなら割り付けの段階でそれを書く欄を確保しておく、事実と考えを区別して書くよう枠や小見出しで示しておく、といった準備が要ります。記事に書かれていないものは、あとから評価できません。
  • 「主体的に学習に取り組む態度」は途中の様子から見る:この観点は完成品だけでは見取りにくいので、粘り強く取り組んでいるか、途中で自分の書き方を調整しているか(友達の助言を受けて直した、書く前に相手を意識して内容を変えた、など)を、下書きの変化や読み合いの様子、振り返りの記述から見取ります。新聞メーカーで作る場合は、下書きの段階を印刷しておく、振り返りに「直したところとその理由」を書かせる、といった一手間で記録が残ります。
  • 作る前に、実物の新聞を読む時間を取る:見出し・リード文・写真・キャプションがどこにあるかを確かめてから作ると、新聞づくりに対する見通しをもちやすくなります。
  • 定期発行なら、第1号に時間をかける:2号以降は前号の反省点を出発点にし、同じ割り付けを使い回すと制作時間を短くできます。
  • タブレットは取材と共有で活躍する:写真撮影、アンケート集計、取材メモの共有、完成した新聞の共有に向いています。「だれに何を伝えるか」を考える場面や助言し合う場面は、対面の方が進みやすいことが多いです。
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